ゴルフの研究と鍛錬

ゴルフを始めたのは若いころでしたが、研究・鍛錬は退職後(2012)の66歳からです。納得のゴルフを求めて、それなりの成果を得ました。理論の構築、スイングの理解が出来たと自負しています。ラウンドでの成績はついに100が切れませんでしたが楽しい実践でした。今年(2024)の5月に大腸・胆嚢手術したこともあり、お世話になった「年金ゴルフ会」を’24年10月のラウンドを最後に退会することにしました。これからは技術の向上と健康維持のための練習をしたいと思います。
2025/01/19

はじめに

ゴルフの基本は体力とスイングバランスです。特に脚力が大切です。 ハイキングは足腰の強化に役立ちました。ゴルフの基本動作である体の捻転は血流を促し循環器系を活性化します。

    <項目>
  1. ゴルフ理論
  2. スイングの手順と要領
  3. クラブ別スイング
  4. ゴルフの要点
  5. ゴルフのこころ
  6. おわりに

1.ゴルフ理論

ゴルフの目標はボールを遠くかつ正確に飛ばすことです。そのためにはゴルフヘッドをできるだけ早く走らせ、ヘッドのフェース面をスクエアー(直角)にボールに当てることです。再現性の良いスイングをするためにも理論にかなった動作が要求されます。

  1. ゴルフスイングの基本は回転運動
  2. ゴルフスイングの力学は、バックスイングで体を捩じり足と胴体にエネルギーを蓄え、ダウンスイングでそのパワーをフクラブヘッドの回転速度に変換することです。
  3. ゴルフスイングの回転と平行移動
  4. 身体の動きは回転運動と平行動作が合成されたものです。体軸を中心にした回転と軸の平行移動が腕とクラブの振りを生みます。腰、肩の回転に連られて腕が振れます。足から体の捩じりを始動します。肩の回転は胴体の捻転を生みます。捩じりの復元は最初に腰の左回転、次に肩が回り連れて腕が振れます。右足を伸ばすことで体軸が左に移動します。クラブは手に握られているので連られて回転します。
  5. ボールの初速度はヘッドスピードの2乗とその質量に比例
  6. クラブのヘッド速度が早ければ、またヘッドの質量が大きければボール速度は上がります。しかしながら身体の回転トルクが一定とすると、回転モーメントはヘッド質量x回転半径の二乗より、スイング速度には最適値があります。ヘッドスピードはクラブが回転する速度ですが体の回転速度とは必ずしも比例しません。
  7. 腕とクラブの二段振り子
  8. 腕とクラブシャフトの長さと回転角速度でヘッド速度が決まります。身体の各部の回転角速度は比較的低速でほぼ一定ですがクラブの回転角速度は加速度的に増加します。腕の振りはゆっくりでもクラブの回転角速度をあげることが大切です。クラブヘッドの加速は手のコックを開放するアンコックの効果が大きいです。
  9. クラブヘッドとゴルフボールは衝突
  10. クラブヘッドがボールに当たる現象は衝突であって打ち当てることではありません。衝突時にシャフトに力が加わっているとクラブシャフトが捩じれ、ボールの方向が曲がります。むしろシャフトのしなりが解放されヘッドが加速しているときに当たるのが理想です。
  11. ゴルフボールはヘッド面に直角
  12. ボールがヘッド面にスクエアーに当たるときエネルギーの伝達効率は最高です。斜めに当たると運動エネルギーはボールの回転エネルギーとなって無駄に消費されます。

2.スイングの手順と要領

クラブを手に持ってからスタンスをとり、クラブを振る動作は決まったシーケンスになります。一例ですがタイミングをとるために「1,2・・・5、6,7」」と数えると良いでしょう。1でバックスイング始動、2,3,4,で完了、5で切り返し、ダウンスイングは6,7となります。クラブの回転動作は自動車のロー、セカンド、トップに例えることが出来ます。

  1. アドレス
  2. アドレスはスイングをするための準備です。クラブを握り、所定場所に立ちスイングの開始に備えます。アドレスが正しくないとスイング動作に良い結果が得られません。背筋を伸ばし、下腹部を前に突き出し気味にして腰の位置で体を前傾します。ボールを置く位置はクラブの長さにより身体の中心を基本として左右しますがフェース面に対してシャフトを前側に傾けハンドファーストになります。かつ、手は自然にハンドダウンで構えます。クラブフェース面が「打球位置で正対し」するようにクラブを握ります。両足の内ももに緊張感を持ちながら体重を両足に均等に掛け、左足の土踏まずに少し体重を移します。左腕は出来るだけ真っすぐ伸ばし、両腕で三角形を構成します。右腕の脇を締めてクラブを保持します。スイングを通してボールを見続けます。
  3. グリップ
  4. 握力が弱い高齢者はインターロッキングが良いでしょう。左手の小指、薬指、中指でクラブを確保します。右手の親指と人差し指、そして中指でクラブを握りますが手首は柔らかくして左手親指の方向に折れます。力は入れずにかつしっかり握って打球の位置・角度にあることを確かめます。
  5. スイングの始動(テークバック)とバックスイング
  6. 足と腰の右捻転から始まります。次に両肩を右回転しクラブをスイングプレーンに乗せます。早い時期(回転角30°位)にコッキングを始め、クラブは次第に左手首の親指側に倒れます。手首は適度に固め、スイングプレーンが滑らかにふらつかないように体の軸を中心にして回転します。
    一定の勢いをつけて行きつくところ左肩が顎に接触する位置まで回します。終点では慣性で回り続けるクラブを急停止させるくらいの気持ちで両腕で支えます。手首に過重が意識されます。
  7. ダウンスイング
  8. 切り返し位置から打球点までの動作がダウンスイングです。切り返しはバックスイングの反動に合わせ逆回転することから開始されます。スイングプレーンを意識して身体の軸を倒さないことです。左足の太ももを緊張し親指を内側に押すようにして地面を把持します。左足を軸に右足を伸ばしながら左腰を引くと尻が左回転することでダウンスイングが始まります。クラブシャフトと右手の間に遊びが無いことです。手首を通してクラブに回転力が伝わることを意識します。いわゆるハンマーブロー(天秤動作)の動きでクラブに回転力を与えます。腰の前傾角度を維持し、意識的に起き上がろうとしないであくまでも背骨を軸として回転します。 右足を伸ばすことでスイング速度が加速します。右足腿が左足に接近します。スイングの最終では回転軸が左に移動して左足に体重が移ります。
  9. フォロースルー
  10. ボールを打ってからスイングの終了までのフォロースルーでは回転の勢いで終点に至ります。身体のバランスを保ったまま、身体の軸を起こし、クラブヘッドが打球点を過ぎたら肩を回し、腕をほおるようにスイングアークを大きく描きます。それまでのスイングに欠点があると身体が傾いたりのけぞったりします。ヘッドがボールに当たるときクラブヘッド面がボールに直角になることを腕と指先で制御します。クラブヘッドは最後はクラブが背中の後方に回り込み、スイングは終了します。

3.クラブ別スイング

スイングの力学的理論は全てのクラブに共通ですが、それぞれの目的に合わせて作られています。スイングの回転速度はクラブによって異なります。スイング速度(角速度)はクラブの回転モーメントの二乗に反比例します。回転モーメントはクラブ長とクラブヘッドの質量に比例します。クラブ毎のスイング速度比を表に示します。特にドライバーはゆっくりしたスイングであることが分かります。

クラブ DR-1 SP U-4 I-5 I-7 I-9 Pw
速度(%) 90 95 100 105 110 115 120
  1. ドライバー
  2. ドライバーはシャフトが長いのでスタンスの前傾が少なく、クラブヘッドは最も軽いのですが回転モーメントが大きいので振りにくくなります。アドレスをどっしりとして足腰に力を蓄えグリップはしっかり(強くではない)緩まないようにします。また打球するときクラブフェースがスクエアーになるようにタイミングとシャフトの角度調整は難しいですがく鍛錬により修得します。ゆっくり振って溜を生かしたスイングが求められます。
  3. フェアーウエイウッド
  4. ドライバーと同じ特性ですが地面の傾斜に対応する必要ためにライ角、と99角を考慮してスイングします。ボールをよく見て体を十分回転します。
    <チェックポイント>
    ・バックスイングは肩を入れ、ボールを打つまで前傾姿勢を保ちます。
    ・切り返し以降も体軸を傾けないでゆっくりしたスイングを心掛けます。
    ・ダウンスイングの途中での起き上がりはスライスの原因になります。
    ・手打ちにならないためにはボールを当てに行かないでクラブの振れで打球します。
  5. ユーテリティー
  6. フェアーウエイウッドとアイアンの性質があります。ウッドのつもりで振ると打球の方向が左にいきます。地面に傾斜がある場合は少し短く持ってスイングします。 <チェックポイント>
    ・ボールの位置はヘッドの形状がアイアンに似ているので両足のほぼ真ん中に置きます。
    ・フックになりやすいので身体の軸が後方に傾かないように、手打ちにならないようにゆっくりスイングします。
  7. ロングアイアン
  8. ボールを正確にかつ遠く飛ばします。リズムを一定にして力強いスイングを心掛けます。腰の回転から始動し右足の伸長と左足の緊張を意識します。常にボールを見つめ回転軸がぶれないようにします。
    <チェックポイント>
    ・両足は緊張し体軸を安定します。
    ・両手の指でグリップを確保し、腕と身体の遊びをなくし、タメを意識してスイングします。
    ・スイング速度は比較的速いですがクラブ長にあった速度でシャープに振ります。
    ・腕に力が入るとクラブヘッドが内側にはいりボールがトウ側に当たりやすいので力を抜いて姿勢を崩さないようにします。
  9. ショートアイアン
  10. 短いクラブは小さな間違いは目立ちませんが打球に精度が求められるので基本が大切です。あくまでもクラブは円弧を描き手打ちにならないようにします。アプローチは足の力が緩みがちになりますので右足を後方に伸ばし体軸が傾かない様に気を付けます。切り返し時に腰からの始動を意識し、ヘッドが下がらないようにグリップをしっかりします。
  11. パター
  12. 身体回転と腕の振りはブランコ動作が基本です。
    スイングは肩の回転が直線運動に変化したものです。パターのフェースをボールのラインにスクエアーに合わせます。下半身を動かさずに「肩でクラブを振り」ヘッドをボールの位置に戻すだけです。
    <チェックポイント>
    ・アドレス時のクラブフェースを直角(正対)になるように合わせます。
    ・スイング軌道のずれ、ボールを打った瞬間のフェース面の捩じれを注意します。
    失敗は体軸が振れるかパターを握る力の変化です。

4.ゴルフの要点

  1. 身体の回転軸
  2. スイングプレーンは背骨を軸とし打球するまで体軸を一定の傾きに保持します。頭(首筋)は軸にまっすぐか多少右に傾けます。スイングを通してボールを見続けます。回転軸はスイング角の進行に伴い右足を伸ばすので左方に移動します。
    正しいスイングプレーンは体を滑らかに回転することで得られます。ハンドダウン、腕の伸長も大切です。
  3. スイングの開始
  4. スイングの開始時にクラブの重みが手首に感じる感覚が「溜」になります。腕は肩に連られて振れその時、腕を回そうとすると腕と身体の間に遊びができてしまいます。グリップが緩んで遊びが出来ないようクラブはしっかり保持します。大切なことはバックラッシュ(胴体部と肩のねじりの間の遊び)をなくすことです。
    また、スイングの開始が弱いとクラブの回転速度が上がらず、飛距離も出ず、スライスとなります。始動が弱いと距離がでないばかりか、スライスの原因となります。
  5. ボールの打球方向はクラブヘッドの走行とフェースの角度
  6. クラブのフェースがスクエアーになる様に打球のタイミングを調整します。グリップは両手の親指と人差し指クラブでクラブ面をスクエアーに合わせます。最初に設定したアドレス位置に戻す意識です。バックスイングの初期はクラブ面は開いていますが打撃ゾーンの手前で閉じ、クラブのしなりが戻るのに合わせて左手の角度がアドレス位置に戻り右手の親指、人差し指、中指がクラブのフェース面をボールに正対するようにします。クラブへッドがボールに衝突する直前でボールを叩いたり押したりしてはいけません。
  7. スイング終了位置
  8. スイングの終了位置では左足に体重が移動しクラブヘッドを振り切った状態になります。バックスイング角に不足があると終了姿勢に現れます。右足の伸長が弱いと回転が不足してのけぞりったり、左足の踏ん張りがないと前のめりになったりします。
  9. スライス
  10. スライスは一番起こりやすい症状です。クラブのフェースが開いてボールに当たることで起こり、クラブヘッドの遅れによる打球面の傾斜が原因です。
  11. フック
  12. クラブフェースが左を向いた状態でボールに当たります。スライスと反対の現象ですが回転軸が傾く点では同じ原因です。アドレス時にクラブフェース面が内側に向いている、または打球直前で手首を返すことでフックします。
  13. ダフリとトップ、トウとネック
  14. ダフリ、トップの原因は基本的には同類ですが原因は異なります。おおむね、スイングの姿勢の崩れが原因です。 アプローチショットの時のダフリはスイング中の前傾です。筋力のゆるみ、足腰の崩れが要因です。またグリップのゆるみが原因になる場合があります。
    ボールが先寄り(トウ側)であたるのはスイング中に腕に余分な力が入り腕を引く動作が原因です。また体軸の揺れにより打球の位置が前後、上下することに気付かないことが多いでしょう。 身体の力を抜いて滑らかなスイングを心掛けます。
  15. ソケット(シャンク)
  16. 短いクラブで発生します。クラブフェースが右を向き、ボールの飛球が右に大きくそれる症状です。レイトヒットを意識しすぎて手の返しが遅れてしまう現象です。
    スイング中に腕を前に振って(押し出し)しまう。
    右足がくの字に折れることにより起こります。
    バックスイングの切り返しは足腰の緊張緩まないようにします。
  17. 再確認と共通事項
  18. ・グリップはインターロッキングでしっかりします。
    ・スイングプレーンを基本として滑らかな回転を心掛けます。
    ・トップからダウンスイングに移行する際の左手の手首の角度を内側に折らない様にします。
    ・スイングの開始は左腰の回転で始めるとバックラッシュ(胴体部と肩のねじりの間の遊び)をなくすことができます。
    ・ダウンスイングでは右足を後ろに伸ばして左足に近付け、左腰を引くことでスイングが加速されます。
    ・スライスはスイング軸が後ろに傾くこと、回転速度が低く、打球のタイミングが遅れることでおきます。
    ・打球ゾーンで腕を振ることは飛距離を減殺し、くスライスになります。
    ・普段から柔軟体操、素振りで間接を柔らかくすることを心掛け、練習場ではスイングを確認をします。
    ・暑さ、寒さにたいして体調管理します。

5.ゴルフのこころ

ゴルフの調子が良い時は体調も良い時です。足腰が弱くなるとスイングはおろかアドレスも乱れます。快適なゴルフ人生は「心の欲するところに従い矩を超えず」そのものです。練習場で体調を確認し、スイングチェックします。ラウンドでは無理をしない、成績にはこだわらないことです。良い気候と良い天候は自然の恵です。

  1. スイングの基本
  2. ・バックスイングで左肩をしっかり顎下まで入れる。
    ・切り返し時の”タメ”をしっかり取る。
    ・両脚をしっかり踏ん張り、左足は内側へ、右足を右後ろに伸ばす。
    ・体軸をできるだけ傾けないでその場で回転する。
  3. 体のチェックポイント
  4. ・足はスイングの原動力です。右足が身体の左回転、左足は身体の右回転の働きをします。足が腰の回転の原動力です。
    ・腰は胴体が乗る土台で背骨を中心軸として±90度回転します。背骨を中心として腰が回転すると尻は連れて回転します。
    ・肩はバックスイングで一定の角速度で回転し胴体にねじりを与えます。伸びた背筋が切り返しの原動力になりスイングの加速に働きます。
    ・腕の振りはクラブをスイングプレーンに載せる働きをしますが余分な力を入れずに滑らかな振りが基本です。手のグリップでクラブを確保しクラブヘッドをコントロールします。

7.おわりに

「力学に基づいたスイングの研究」は快適なゴルフにつながります。「健康維持のゴルフ」は生活習慣の一部です。社会におけるゴルフの位置づけは上向きです。年寄りのゴルフ文化、技術の進化・発展を期待します。

練習場

・私の練習グリーン
私の練習グリーン

・近くのゴルフ練習場で月曜日、水曜日と金曜日の3時から練習しています。
「香川グリーンゴルフ」

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